万年筆のインク消し
ペンタイプのインク消しを愛用しています。
万年筆のインク用ですが、全てのインクに有効な訳ではありません。これはLAMYのブルーインク専用です。
初めてインク消しと出会ったのは、友人のフランス土産でした。
たしかこんなデザインで、友人はインク消しとは知らず、フランス土産っぽいペンとして贈ってくれました。万年筆を使う前の私も、これがどのように使うペンなのか分からず青い方で書いては反対の透明インクでなぞり、消えないなと思っていました。
ここで捨ててもおかしくありませんが、フランス土産という価値が私の中では大きく、いまひとつ使い途のわからない水性ペンとしてずっと手元に置いてありました。
それから数年後、雑誌でみた伊東屋限定のラミーアルスターのブルー軸(現在は標準色)に一目惚れし、万年筆への道を歩み始めます。このときおまけでもらったカートリッジがブルーでした。
さらに時は経ち、なにかのキッカケでインク消しの存在を知りました。
まさか、あのペンは、、、
文字を書き、透明インク側で消したときの「そうだったのか!」という感動は今でも覚えています。
本当に見事に消えます。筆跡は全く残りません。
インク消しを使った跡は、乾いても万年筆インクはのりません。そのための青いペンなのです。
あのとき、ただの水性ペンと思って捨てていたら。万年筆に目覚めなければ。初めて買った万年筆がLAMYじゃなかったら、おまけのカートリッジがブルーじゃなかったら。
全ての偶然が重なり、わたしは今でもインク消しを使っています。